第1章 総則/船員職業安定法


(昭和二十三年七月十日法律第130号)

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最終改正:平成一四年五月三一日法律第54号


   第1章 総則

(法律の目的)
第1条  この法律は、何人にもその能力及び資格に応じて公平且つ有効に船員の職業に就く機会を与えることによつて、政府以外の海上企業(以下海上企業という。)に対する労働力の適正な充足を図ることを目的とする。
 政府の業務に従事する船舶に雇用され、俸給、給料、報酬及びその他の給与を国庫より受ける船員の募集、資格要件及び採用は、国家公務員法(昭和二十二年法律第120号)の規定による。

(職業選択の自由)
第2条  何人も、その能力及びその有する免状若しくは証書、その受けた訓練又はその経験による資格に応じ、適当な船舶における船員の職業を自由に選択することができる。

(船員選択の自由)
第3条  船舶所有者(船舶共有の場合には船舶管理人を、船舶貸借の場合には船舶借入人を、船舶所有者、船舶管理人及び船舶借入人以外の者が船員を使用する場合にはその者をいう。以下同じ。)は、船員として雇用する者を自由に選択することができる。但し、労働組合法(昭和二十四年法律第174号)の規定によつて、船舶所有者又はその団体と労働組合との間に締結された労働協約に別段の定のある場合は、この限りでない。

(均等待遇)
第4条  何人も、人種、国籍、信条、性別、社会的身分、門地、従前の職業、労働組合の組合員であること等を理由として、職業紹介、部員職業補導等について、差別的取扱を受けることがない。但し、労働組合法の規定によつて、船舶所有者又はその団体と労働組合との間に締結された労働協約に別段の定のある場合は、この限りでない。

(政府の行う業務)
第5条  政府は、第1条の目的を達成するため、次の業務を行う。
 海上労働力の需要供給の適正な調整を図ること及びその労働力を最も有効に発揮させるために必要な計画を樹立すること。
 政府以外の者の行う船員職業紹介、船員の募集又は船員労務供給事業を船員及び公共の利益を増進するように、指導監督すること。
 求職者に対し、迅速に、その能力に適当な船員の職業に就くことをあつせんすること。
 求職者に対し必要がある場合には職業指導又は部員職業補導を行うこと。
 海上労働力の需要供給に関する情報その他の資料を集め、又はこれを周知させること。
 個人、団体、学校又は関係行政庁の協力を得て、地方運輸局長(運輸監理部長を含む。以下同じ。)の行う船員の職業の安定に関する業務の運営の改善向上を図ること。
 船員保険法(昭和十四年法律第73号)の規定により失業保険金の支給を受けるべき者について職業紹介、職業指導又は部員職業補導を行い、失業保険制度の健全な運用を図ること。

(定義)
第6条  この法律で「船員」とは、船員法(昭和二十二年法律第100号)による船員及び同法による船員でない者で日本船舶以外の船舶に乗り組むものをいう。
 この法律で「船員職業紹介」とは、求人及び求職の申込を受け、求人者と求職者との間における船員雇用関係の成立をあつせんすることをいう。
 この法律で「職業指導」とは、船員の職業に就こうとする者に対し、その者に適当な職業の選択及び職業に対する適応を容易にさせるために必要な指示、助言その他の指導を行うことをいう。
 この法律で「部員職業補導」とは、部員になろうとする者に対し、部員の職業に就くことを容易にさせるために、救命艇おろし方、ボイラー取扱法、救急法、海事用語、船内紀律その他海上労働において必要な基本的且つ実用的知識及び技能を授けることをいう。
 この法律で「船員の募集」とは、船員を雇用しようとする者が自ら又は他人をして船員となろうとする者に対し、その被用者となることを勧誘することをいう。
 この法律で「船員労務供給」とは、供給契約に基づいて人を船員として他人の指揮命令を受けて労務に従事させることをいう。

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