地方公営企業労働関係法

(昭和二十七年七月三十一日法律第289号)

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最終改正:平成一五年七月一六日法律第119号

(最終改正までの未施行法令)
平成十五年七月十六日法律第119号(未施行)
 

(目的)
第1条  この法律は、地方公共団体の経営する企業の正常な運営を最大限に確保し、もつて住民の福祉の増進に資するため、地方公共団体の経営する企業とこれに従事する職員との間の平和的な労働関係の確立を図ることを目的とする。

(関係者の責務)
第2条  地方公共団体におけるその経営する企業の重要性にかんがみ、この法律に定める手続に関与する関係者は、紛争をできるだけ防止し、且つ、主張の不一致を友好的に調整するために、最大限の努力を尽さなければならない。

(定義)
第3条  この法律で「地方公営企業」とは、左に掲げる事業(これに附帯する事業を含む。)を行う地方公共団体が経営する企業をいう。
 鉄道事業
 軌道事業
 自動車運送事業
 電気事業
 ガス事業
 水道事業
 工業用水道事業
 前各号の事業の外、地方公営企業法(昭和二十七年法律第292号)第2条第3項の規定に基く条例又は規約の定めるところにより同法第4章の規定が適用される企業
 この法律で「職員」とは、地方公営企業に勤務する一般職に属する地方公務員をいう。

(他の法律との関係)
第4条  職員に関する労働関係については、この法律の定めるところにより、この法律に定のないものについては、労働組合法(昭和二十四年法律第174号)(第5条第2項第8号、第7条第1号ただし書、第8条及び第18条の規定を除く。)及び労働関係調整法(昭和二十一年法律第25号)(第9条、第18条、第26条第4項、第30条及び第35条の2から第42条までの規定を除く。)の定めるところによる。

(職員の団結権)
第5条  職員は、労働組合を結成し、若しくは結成せず、又はこれに加入し、若しくは加入しないことができる。
 労働委員会は、職員が結成し、又は加入する労働組合(以下「組合」という。)について、職員のうち労働組合法第2条第1号に規定する者の範囲を認定して告示するものとする。

(組合のための職員の行為の制限)
第6条  職員は、組合の業務にもつぱら従事することができない。ただし、地方公営企業の許可を受けて、組合の役員としてもつぱら従事する場合は、この限りでない。
 前項ただし書の許可は、地方公営企業が相当と認める場合に与えることができるものとし、これを与える場合においては、地方公営企業は、その許可の有効期間を定めるものとする。
 第1項ただし書の規定により組合の役員としてもつぱら従事する期間は、職員としての在職期間を通じて五年(地方公務員法(昭和二十五年法律第261号)第55条の2第1項ただし書の規定により職員団体の業務にもつぱら従事したことがある職員については、五年からそのもつぱら従事した期間を控除した期間)をこえることができない。
 第1項ただし書の許可は、当該許可を受けた職員が組合の役員として当該組合の業務にもつぱら従事する者でなくなつたときは、取り消されるものとする。
 第1項ただし書の許可を受けた職員は、その許可が効力を有する間は、休職者とし、いかなる給与も支給されず、また、その期間は、退職手当の算定の基礎となる勤続期間に算入されないものとする。

(団体交渉の範囲)
第7条  第13条第2項に規定するもののほか、職員に関する次に掲げる事項は、団体交渉の対象とし、これに関し労働協約を締結することができる。ただし、地方公営企業の管理及び運営に関する事項は、団体交渉の対象とすることができない。
 賃金その他の給与、労働時間、休憩、休日及び休暇に関する事項
 昇職、降職、転職、免職、休職、先任権及び懲戒の基準に関する事項
 労働に関する安全、衛生及び災害補償に関する事項
 前3号に掲げるもののほか、労働条件に関する事項

(条例にてい触する協定)
第8条  地方公共団体の長は、当該地方公共団体の条例にてい触する内容を有する協定が締結されたときは、その締結後十日以内に、その協定が条例にてい触しなくなるために必要な条例の改正又は廃止に係る議案を当該地方公共団体の議会に付議して、その議決を求めなければならない。但し、当該地方公共団体の議会がその締結の日から起算して十日を経過した日に閉会しているときは、次の議会にすみやかにこれを付議しなければならない。
 前項の協定は、前項の条例の改正又は廃止がなければ、条例にてい触する限度において、効力を生じない。

(規則その他の規程にてい触する協定)
第9条  地方公共団体の長その他の地方公共団体の機関は、その定める規則その他の規程にてい触する内容を有する協定が締結されたときは、すみやかに、その協定が規則その他の規程にてい触しなくなるために必要な規則その他の規程の改正又は廃止のための措置をとらなければならない。

(予算上資金上不可能な支出を内容とする協定)
第10条  地方公営企業の予算上又は資金上、不可能な資金の支出を内容とするいかなる協定も、当該地方公共団体の議会によつて所定の行為がなされるまでは、当該地方公共団体を拘束せず、且つ、いかなる資金といえども、そのような協定に基いて支出されてはならない。
 前項の協定をしたときは、当該地方公共団体の長は、その締結後十日以内に、事由を附しこれを当該地方公共団体の議会に付議して、その承認を求めなければならない。但し、当該地方公共団体の議会がその締結の日から起算して十日を経過した日に閉会しているときは、次の議会にすみやかにこれを付議しなければならない。
 前項の規定により当該地方公共団体の議会の承認があつたときは、第1項の協定は、それに記載された日附にさかのぼつて効力を発生するものとする。

(争議行為の禁止)
第11条  職員及び組合は、地方公営企業に対して同盟罷業、怠業その他の業務の正常な運営を阻害する一切の行為をすることができない。また、職員並びに組合の組合員及び役員は、このような禁止された行為を共謀し、そそのかし、又はあおつてはならない。
 地方公営企業は、作業所閉鎖をしてはならない。

(前条の規定に違反した職員の身分)
第12条  地方公共団体は、前条の規定に違反する行為をした職員を解雇することができる。

(苦情処理)
第13条  地方公営企業及び組合は、職員の苦情を適当に解決するため、地方公営企業を代表する者及び職員を代表する者各同数をもつて構成する苦情処理共同調整会議を設けなければならない。
 苦情処理共同調整会議の組織その他苦情処理に関する事項は、団体交渉で定める。

(調停の開始)
第14条  労働委員会は、次に掲げる場合に、地方公営企業の労働関係に関して調停を行う。
 関係当事者の双方が調停の申請をしたとき。
 関係当事者の双方又は一方が労働協約の定めに基づいて調停の申請をしたとき。
 関係当事者の一方が調停の申請をなし、労働委員会が調停を行う必要があると決議したとき。
 労働委員会が職権に基づいて調停を行う必要があると決議したとき。
 厚生労働大臣又は都道府県知事が調停の請求をしたとき。

(仲裁の開始)
第15条  労働委員会は、次に掲げる場合に、地方公営企業の労働関係に関して仲裁を行う。
 関係当事者の双方が仲裁の申請をしたとき。
 関係当事者の双方又は一方が労働協約の定めに基づいて仲裁の申請をしたとき。
 労働委員会が、その労働委員会においてあつせん又は調停を行つている労働争議について、仲裁を行う必要があると決議したとき。
 労働委員会があつせん又は調停を開始した後二月を経過して、なお労働争議が解決しない場合において、関係当事者の一方が仲裁の申請をしたとき。
 厚生労働大臣又は都道府県知事が仲裁の請求をしたとき。

(仲裁裁定)
第16条  仲裁裁定に対しては、当事者は、双方とも最終的決定としてこれに服従しなければならず、また、地方公共団体の長は、当該仲裁裁定が実施されるように、できる限り努力しなければならない。ただし、当該地方公営企業の予算上又は資金上、不可能な資金の支出を内容とする仲裁裁定については、第10条の規定を準用する。
 第8条の規定は当該地方公共団体の条例にてい触する内容を有する仲裁裁定について、第9条の規定は当該地方公共団体の規則その他の規程にてい触する内容を有する仲裁裁定について準用する。

(第5条第2項の事務の処理)
第16条の2  第5条第2項の規定による労働委員会の事務の処理には、公益を代表する委員のみが参与する。

(不当労働行為の申立て等)
第16条の3  第12条の規定による解雇に係る労働組合法第27条第1項の申立てがあつた場合において、その申立てが当該解雇がなされた日から二月を経過した後になされたものであるときは、労働委員会は、同条第2項の規定にかかわらず、これを受けることができない。
 第12条の規定による解雇に係る労働組合法第27条第1項の申立て又は同条第5項若しくは第11項の再審査の申立てを受けたときは、労働委員会は、申立ての日から二月以内に命令を発するようにしなければならない。

(地方公営企業法の準用)
第17条  地方公営企業法第37条、第38条及び第39条第1項の規定は、地方公営企業(同法第4章の規定が適用されるものを除く。)に勤務する職員について準用する。
 地方公営企業法第39条第2項の規定は、前項に規定する職員(同法第39条第2項の政令で定める基準に従い地方公共団体の長が定める職にある者を除く。)について準用する。

   附 則 抄

 この法律の施行期日は、公布の日から起算して六箇月をこえない範囲内で、政令で定める。
 第6条の規定の適用については、地方公営企業の運営の実態にかんがみ、労働関係の適正化を促進し、もつて地方公営企業の効率的な運営に資するため、当分の間、同条第3項中「五年」とあるのは、「七年以下の範囲内で労働協約で定める期間」とする。
 地方公務員法第57条に規定する単純な労務に雇用される一般職に属する地方公務員であつて、第3条第2項の職員以外のものに係る労働関係その他身分取扱については、その労働関係その他身分取扱に関し特別の法律が制定施行されるまでの間は、この法律(第17条を除く。)及び地方公営企業法第37条から第39条までの規定を準用する。この場合において、同法第39条第1項中「第49条まで、第52条から第56条まで」とあるのは、「第49条まで」と読み替えるものとする。

   附 則 (昭和三五年四月三〇日法律第70号) 抄

(施行期日)
 この法律は、公布の日から施行する。ただし、地方公営企業法第2条の改正規定及び同法第34条の次に一条を加える規定並びに附則第4項及び附則第5項の規定は、昭和三十六年四月一日から施行する。

   附 則 (昭和三八年六月二四日法律第112号) 抄

(施行期日)
 この法律の規定中第13条の次に一条を加える改正規定及び第28条の改正規定並びに附則第2項の規定は公布の日から、その他の規定は昭和三十九年四月一日から施行する。

   附 則 (昭和四〇年五月一八日法律第70号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律は、公布の日から起算して九十日をこえない範囲内で政令で定める日から施行する。ただし、第6条の改正規定及び附則第4項の改正規定(同項の法律番号以外の改正に係る部分を除く。)並びに附則第3条の規定は、政令で定める日から施行する。

(経過措置)
第2条  この法律の施行の際現に改正前の第5条第1項ただし書に規定する者について改正前の同条第2項の条例で定められている範囲は、この法律の施行の際現に存する組合に係る改正後の同項に規定する者について、改正後の同項の規定により労働委員会が認定したものとみなす。

第4条  この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

   附 則 (昭和四〇年五月一八日法律第71号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律は、公布の日から起算して九十日をこえない範囲内で政令で定める日から施行する。

   附 則 (昭和四一年七月五日法律第120号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律の規定は、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定める日から施行する。
 略
 法第2条第4項中に加える改正規定、法第4条及び第6条の改正規定、法第2章から第6章までに係る改正規定(前号及び次号に掲げる改正規定を除く。)並びに附則第4条から第10条まで、第14条、第15条及び第16条の規定 昭和四十二年一月一日
 法第2条の改正規定(第4項中に加える改正規定を除く。)、法第7条第1項第三文の改正規定、法第17条の2から第18条の2までに係る改正規定、法第30条、第34条の2並びに第39条の3第2項及び第3項の改正規定並びに附則第3条、第12条及び第13条の規定 昭和四十二年四月一日

   附 則 (昭和四六年一二月一一日法律第117号)

 この法律は、公布の日から施行する。
   附 則 (昭和六一年一二月四日法律第93号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律は、昭和六十二年四月一日から施行する。

(政令への委任)
第42条  附則第2条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。

   附 則 (平成三年四月二日法律第24号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律は、公布の日から施行する。

(政令への委任)
第13条  附則第2条及び第10条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置その他の事項は、政令で定める。

   附 則 (平成一一年一二月二二日法律第160号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律(第2条及び第3条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。

   附 則 (平成一五年七月一六日法律第119号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律は、地方独立行政法人法(平成十五年法律第118号)の施行の日から施行する。

(その他の経過措置の政令への委任)
第6条  この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。


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